今年は民生委員制度が創設されて100周年になります。多くの先達の苦労の積み重ねが、世界でも類のない制度が今日も続いています。民生委員の役割は社会状況によって大きく変わっていますが、基本的には①地域住民の身近な相談相手、見守り役。②行政の協力者。③民間社会福祉活動の推進者。④地域課題の可視化とそれに基づく支援制度創出のための行政等への働きかけが掲げられます。

今日、国が進めている「地域共生社会」(地域のあらゆる人達が主体的に参加しまちづくりにとりくもうという考え方)を進めていく中で民生委員にも大きな期待が寄せられています。

一方で民生委員制度が直面する課題、第1がなり手不足です。地域によっては定員が充足していない地域もあるようです。そして、民生委員の訪問や支援を拒否する住民がふえていること。地縁の弱まりによる自治会等との連携の困難さ。行政からの依頼内容が多岐にわたること。社会福祉諸制度の改革が多すぎて理解が追いつかない事。活動費が不足する事などがあるようです。

広島県にある市社協会長が、「やりがいがあるけれど、大変だ」では続けられません。民生委員活動を「大変だけれど、やりがい」にしていくことが大切と言われています。